理由は自分のことで精一杯だと、虐待につながるからです。
また、
- 変な職員
- モンペ親
の対応力も必須です。
ですから、いつでも落ち着いて対処できる『気持ち・心に余裕ある人』こそ、障害者福祉職員にふさわしい人です。
質問です。
障害者福祉職員に向いている人というと、あなたはどんな人を思い浮かべますか?
- 思いやりがある
- コミュニケーション能力が高い
と答える人が圧倒的に多いでしょう。
しかしこれだけでは全然足りません。
今回は、知的障がい者施設(A型)の職員に3年務めた僕が、体験談をもとに『障害者福祉に向いている人』を語ります。
障害者福祉職員に向いている人(利用者に対して)
ガチで福祉職員に向いている人の特徴を紹介します。
『コミュニケーションが取れる人』・『優しい人』だけでは務まらないので注意してください。
【最重要】気持ち・心に余裕がある人
気持ち・心に余裕がないと虐待につながります。

福祉職員に向いているのは気持ちに余裕がある人なんだ。
自分が崖から落ちそうなとき、他人を助ける余裕なんてないだろ?
イライラは虐待のもとになるから、気持ちに余裕が必要なんだ。
これは僕が尊敬する上司からの言葉。
僕が担当する利用者さんはこんな方々です。
- 同じミスを繰り返す20代
- 独り言を言い続ける20代
- 僕の気を引こうと嘘をつく30代
- ぜんぜんお酒がやめられない50代
「いい加減にして!」と怒りたくなりますが、一番苦しんでいるのは利用者さん本人。
ですから利用者さんの苦しみを、理解できない職員はいりません。
苦しんでいる利用者さんの気持ちを理解できて、気持ちに余裕を持てる人ほど、障害者福祉に向いています。
利用者さんの「特性を個性」と捉えられる人
『利用者さんの特性』を個性を伸ばすのも障害者福祉職員の重要な役割。
僕が担当する利用者さんの特性を紹介します。
- こだわりが強い20代女性
- おしゃべりが大好きな20代男性
- 独りが好きな40代男性
- 人懐っこい50代男性
大変な支援ですが、利用者さんの特性を個性に変えるのは職員の役割。
- 専門的な仕事を任せた
- 朝礼の司会をお願いした
- 独りじゃないとできない仕事を任せた
- 職場の雰囲気づくりをお願いした
利用者さんに、のびのび仕事をしてもらうためには、個性を活かした支援が必要不可欠。
なお、個性の活かし方は職員の腕の見せ所であり、障害者福祉職員に求められるスキルです。
利用者さんの「間違いを正しく指摘」できる人
利用者さんの間違いを指摘し、正しく導くのが職員の役割。
例として、40代利用者が20代利用者(お互い男性)に暴力をふるった話を挙げます。
- 40代利用者がからかわれた
職員の対応 | 40代利用者への対応 | 20代利用者への対応 |
①理由を聞く | 叩いた理由を聞いた | からかった理由を聞いた |
②声掛け | 暴力はよくないと伝えた | からかうのはよくないと伝えた |
③お互いに問う | 叩かれた際の気持ちを聞いた | からかわれた際の気持ちを聞いた |
④今後につなげるために | 暴力は怪我につながる説明をした | 先輩への接し方を説明した |
⑤最後に | 仲直りをしてもらった | 仲直りをしてもらった |
ただし絶対にダメなのは頭ごなしの注意。
- 虐待になる
- 利用者さんとの信頼関係をなくす
常に「利用者さんの気持ち」になって、間違いを指摘できる人が望まれます。
利用者さんの突発的な行動を理解できる人

もう嫌だーーー!!
いきなりパニックを起こして、大声を出しながらトイレの前に座り込む女性利用者さん(40代・自閉症)。
※当時は公共施設の管内清掃を担当していた。
- 仕事へのこだわりが強い
- いつもの時間にトイレ掃除ができない
- お客さんが多い
※今回はトイレ掃除ができなかったことでパニックになった。
- すぐに掃除ができると説明する
- そばで見守ってあげる
- 他の職員に応援を求める
パニックを起こした利用者さんの対応は、最初は難しいかもしれません。
ですが、ルーティンワークがパニックになるのは、我々でもあることです。
障害者だからと偏見を持たずに、利用者さんのことを理解してあげてください。
利用者さんを「見下さず学ぶ意思」がある人
残念ながら多くの福祉職員は、「利用者は劣った存在」として見下しています。
- 道具
- 汚い
- 何もできない
- うざい
- こいつは何を言ってるんだ?
これは事実です。
しかし、あなたがこれから良い障害者福祉職員を目指すなら、以下を意識してください。
- 利用者さんあっての職員
- 利用者さんの長所を伸ばす・見つける
- 利用者さんから学ぶ
障害者福祉職員は利用者さんがいないと成り立ちません。
ですから利用者さんからの学びを得て、成長できる福祉職員が求められます。
コミュニケーションが取れる・優しいだけではダメ
『コミュニケーション能力』・『優しい』だけで障害者福祉職員は務まりません。
- 独りでいたい利用者さんの存在
- 優しさはあなたへの依存につながる
良かれと思っているコミュニケーションも、場合によっては利用者さんへのストレスになります。
また過度な優しさは自立を妨げる原因に。
利用者さんの個性に合わせた対応ができないといけません。
大変なのは「職員・親」の対応
職員・親との関わも障害者福祉職員の重要な役割。
実はこの2点は多くの問題を抱えています。
サイコパス職員の存在
9割がサイコパス職員という福祉法人に3年勤めた僕。
はっきり言って『悪いことは悪い』と、強気で言い返せる人じゃないと務まりません。
- 利用者を怒鳴る
- 利用者を『物』のように扱う
- 利用者に暴力をふるう
- 自己中心的で責任感がない
- 職員の人権を無視する
ある女性に言われました。

福祉職員てみんな天使みたいに優しいんでしょ?
でも実際は悪魔のようなサイコパス職員だらけ。
障害者福祉はクローズな面が多く、職員の人柄を知るすべがありません。
ですから、サイコパス職員に何をされても動じない強い意志がないと、すぐに辞めることになります。


癖が強い「親への対応」
利用者の親対応ができないと話になりません。
中にはモンスターペアレントのような親がいますから注意してください。
- わが子が一番と思っている
- 私(親)のおかげで仕事ができる
以下は、先輩や僕が経験したモンスターペアレントについてです。
- 挨拶を無視してスマホをいじる
- 理不尽なクレームをつける
一番驚いたのは先輩が肉体関係を迫られたこと。

30歳を過ぎたうちの娘に、肉体関係を経験させてげたいの。
親からすると我が子のことを思っての発言でしょうが、職員に肉体関係を迫る親に先輩・僕はドン引きでした。
障害者福祉職員は『サイコパス職員』・『癖が強い親』への対応力が求められます。
【まとめ】障害者福祉に向いているのは余裕がある人
『心・気持ちに余裕』が無いと、障害者福祉職員は務まりません。
『コミュニケーション能力』・『思いやり』も必要ですが、それ以上に『余裕』が無いと、利用者さん対応は無理です。
また、サイコパス職員・モンペ親への対応力が無いと長く勤められないと、覚えておいてください。
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